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■ 三重発動機 お客様に聞く - サンヴェール横浜永田グランテラス管理組合

神奈川県横浜市のマンション、サンヴェール横浜永田グランテラスの管理組合では、エレベーターの非常用発電機の修理を、三重発動機に依頼しました。管理組合15期理事長の瓦間義章氏と同副理事長の信清正充氏に、三重発動機を利用した経緯、利用しての評価などをうかがいました。

もくじ
  1. サンヴェール横浜永田グランテラスについて

  2. マンション管理会社の指定業者の説明に納得がいかなかった

  3. 過去の資料を添付し、5社に見積依頼メールを送った

  4. 三重発動機からの提案内容

  5. 一番安いわけではなかった三重発動機を選んだ3つの理由

  6. 懸案だった発電機修理が無事完了

  7. 作業完了後の報告書も詳しかった

  8. 発電機の修理が必要になった方へのアドバイス

■  サンヴェール横浜永田グランテラスについて

― サンヴェール横浜永田グランテラスについてご紹介ください。

 

サンヴェール横浜永田グランテラス

サンヴェール横浜永田グランテラスは、神奈川県横浜市南区にある10階建マンションです。戸数は83戸、築15年になります。

― サンヴェール横浜永田グランテラス管理組合では、三重発動機をどうように利用しましたか。

当マンション管理組合では、故障していたエレベーター非常用発電機を、2011年1月、三重発動機に修理してもらいました。

― エレベーターの非常用発電機とは、どのようなものですか。

停電の際、エレベーターに人が閉じ込められるのを防ぐ発電機です。当マンションにはエレベーターが2基あり、内1基は「斜行式」と呼ばれる特殊なものです。斜行式エレベーターを最寄り階まで運転し人を降ろすのに必要な電力は、一般的なエレベーターに用いられる非常用バッテリーでは、確保できません。このため、突然の停電時に備え、ディーゼルエンジンによる非常用発電機を設置しています。

エレベーター用の非常用発電機には、月次点検と年次点検の実施が義務づけられています。当マンション管理組合でも、マンション管理会社の指定業者に、月次点検と年次点検を実施してもらっています。

■ マンション管理会社の指定業者の説明に納得がいかなかった

― 今回、非常用発電機の修理が必要になった経緯を教えてください。

 

修理の対象になった
斜行式エレベーター用の非常用発電装置

発電装置内部

2009年12月、マンション管理会社から、「エレベーターの非常用発電機が故障した」との連絡がありました。年次点検で「発電機とエレベーターの連動テスト」を行ったところ、発電機の冷却水が噴出し、運転不能になったとのことでした。

翌月の理事会で、管理会社から簡易な報告書と修理費用の見積の提示がありました。見積費用は、うちの管理組合の予算からすると、かなり高額なものでした。

管理組合の理事会で協議の結果、「現場調査の報告書も、修理見積も、納得できるものではない。管理会社とその指定業者に、もっと詳しい説明を求めるべきだ」という結論になりました。

― 報告書と修理見積の、どのような点に納得がいかなかったのですか。

まず報告書を読んでも、「発電機がなぜ、どのように故障したのか」という肝心な点が、理解できませんでした。

これまで欠かさず月次・年次点検を実施してもらい、異常は何一つ報告されませんでした。にもかかわらず、突然「運転不能」という事態になったことについて、納得できる説明がほしいと思いました。ところが報告書の説明は非常に短く、専門用語が多用されていました。そのため、我々素人がいくら読んでも、状況を理解できませんでした。

また、修理見積を読んでも、具体的にどのような修理を行うのか、まったくイメージできませんでした。修理見積には、部品代や作業代の項目がいくつも並んでいました。しかし、それぞれの項目が本当に必要なのか、どの程度必要なのか、判断できるだけの材料はありませんでした。

我々マンション管理組合としては、故障の状況も、修理の内容も把握できないまま、高額の修理費を拠出することはできませんでした。

― 管理会社とその指定業者に説明を求めた結果、納得のいく説明は得られましたか。

納得のいく説明は、なかなか得られませんでした。我々と業者の間にマンション管理会社が入り、伝言ゲームのように要領を得ないやり取りが、半年以上続きました。

故障から9ヶ月経った2010年9月、マンション管理会社、指定業者、電気管理技術者など関係者を一堂に集め、徹底的なヒヤリングを行ない、改めて詳細な報告書と見積を提示してもらいました。ここでようやく我々も、故障した発電機の状況の全貌を把握できました。

― 発電機の故障状況が把握できてから、理事会でどのような話し合いがありましたか。

「非常用発電機に、なぜ、どのような修理が必要なのか」ということは、写真入りの報告書を読んで納得できました。次に問題になったのが、高額の修理費用でした。果たして妥当な金額なのかを確認するため、合い見積を取ることになりました。

■ 過去の資料を添付し、5社に見積依頼メールを送った

― 合い見積もりは、何社から取りましたか。

 

瓦間理事長

5社から取りました。横浜とその周辺の4社に、三重発動機を加えた5社です。三重発動機はやや遠かったのですが、ホームページを見ると、東京の学校法人の発電機も整備しているとのことだったので、検討対象に加えました。

見積の依頼は、メールで行いました。見積依頼のメールには、管理会社経由で受け取った状況報告書や修理見積の、PDFファイルを添付しました。

― 見積依頼のメールを送った5社から、どのような反応がありましたか。

見積依頼のメールを送って、真っ先に反応があったのが、三重発動機でした。たしか、メールを送った翌日には、もう返信メールが来ました。三重発動機以外の4社は、数日から1週間待たないと、回答が来ませんでした。

回答が一番ていねいだったのも、三重発動機でした。見積依頼に対する返信メールには、PDFファイルで、3ページにわたる詳細な提案書が添付されていました。その提案書には、こちらから送った資料を踏まえて、「考えられる故障の原因」と「必要または推奨される整備・交換」がわかりやすく書かれていました。「必要な整備・交換」と「推奨される整備・交換」が、理由を示しながらきちんと分けて提案されていた点にも、好感を持ちました。表現も明快で、我々素人が読んでも十分理解できる提案書でした。

三重発動機からの提案書

三重発動機からの返信メールには、「後ほどお電話を差し上げます」と書かれていました。我々もぜひ詳しく話をうかがいたかったので、こちらから三重発動機に電話を掛けました。

電話でも三重発動機の方は、こちらの質問にわかりやすくていねいに回答してくれました。発電機の部品一つ一つについて、機能やおよその整備費用を教えてくれました。「どの部品の交換を来年に回せるのか」、「その場合どのようなリスクがあるのか」といったことも、詳しく説明してくれました。

1時間近く電話で話をうかがい、今回はどの部分を整備・交換した方がいいか、ようやく理解できました。今回実施したい整備・交換について、改めて、電話で見積をお願いしました。

「当社は横浜から遠いので、出張費が掛かるぶん、関東の業者さんに比べてコスト的に不利になると思います。ただし、ある程度高額の部品を交換される場合、費用全体の中に出張費が占める割合が減るので、当社に依頼されるメリットも出てくると思います」と正直に言っていただけたことにも、好感を持ちました。

― ここで三重発動機の担当者、北川さんに質問です。三重発動機では、「必要」という言葉と「推奨」という言葉を、どのように使い分けていますか。

(三重発動機 北川)はい。三重発動機では、「必要」と「推奨」を、次のように使い分けています。

「必要」: 修理・対策を講じなければ、近い将来、機能を確保できなくなる可能性が高い。
「推奨」: 修理・対策を講じなくても、すぐに故障・損傷にはつながらないが、長期的には修理・対策を講じることが望ましい。

― なぜ三重発動機では、「必要」と「推奨」を使い分けるのですか。

(三重発動機 北川)整備や部品交換をどの程度まで行うかは、ご予算や、発電機のご利用状況に応じて、お客様にご判断いただきたいからです。私たちに必要なことは、お客様がご自身で判断するための、材料を提供することだと考えています。

ご注文をいただく私たちの立場からすれば、一度に多くのご依頼をいただいた方が、売上は上がります。しかしそれは、私たちの都合に過ぎません。

望ましい整備・交換をすべて行っていただくことが、予算的に厳しいのであれば、緊急性の低い整備・交換を削り、翌年以降に回していただくことが、お客様の利益になります。今回はどの整備・交換を削るのがお客様のためになるのか、お客様ご自身で判断していただけるように、「必要」と「推奨」を分けたご提案をさせていただいています。

お客様のご判断に必要な情報は、メリットもデメリットも含め、すべて提示するのが当社のスタンスです。

 

■ 三重発動機からの提案内容

― 具体的に、三重発動機からはどのような整備・交換の提案がありましたか。

三重発動機からは、次のような整備・交換の提案がありました。

作業項目 必要

推奨
概要
燃料油交換 推奨 交換しなくてもすぐ故障につながるわけではない。ただし、燃料油は噴射ポンプの潤滑油を兼ねるので、燃料油が劣化すると、噴射ポンプの故障原因になり得る。
燃料フィルタ交換 必要 目詰まりしていれば交換が必要。エンジンの運転時間が短い場合は、10年目の燃料交換と併せて交換でも可。
エンジンオイル、オイルフィルタ交換 必要 エンジンオイルはエンジンが動いていなくても酸化が進む。酸化したエンジンオイルは粘性が低くなり、油膜を充分に形成できなくなる。
冷却水交換 必要 冷却水中のクーラント(不凍液)の経年劣化と濃度低下により、冷却水管中に水垢や錆が堆積したことが、今回の故障の原因の一つと考えられる。
サーモスタット交換 推奨 エンジン内部の温度調節弁。水温が75℃程度になると開弁し、ラジエータに冷却水を送る。交換の重要度は低いが、サーモスタットの交換時には冷却水の抜き取りが必要なので、今回冷却水を交換するのであれば、サーモスタットも交換したほうが作業の手間は省ける。
冷却水ヒータ交換 必要 今回の故障箇所。冷却水ヒータが動作しなくてもエンジンがすぐ壊れることはないが、エンジンが常に冷えた状態から始動することになるため、エンジンの寿命を確実に縮める。
オイルプライミングポンプ交換 推奨 エンジン各部にオイルを行き渡らせるポンプ。故障していてもエンジンは始動できるが、油膜切れの状態でエンジンを始動させることになるため、エンジンの寿命を確実に縮める。冷却水ヒータまたはオイルプライミングポンプの、どちらかは交換が必要。オイルプライミングポンプの方が冷却水ヒータよりも高価。
油温・水温センサおよびゲージ交換 必要 特にヒータ制御用センサ、冷却水温度上昇用センサなどは動作しないと重大な事故につながる恐れがある。
ラジエーターホース交換 推奨 経年劣化で交換しなければならない部品だが、亀裂の状況によって緊急度は変わる。
蓄電池交換 必要 触媒栓付きの鉛蓄電池の寿命は一般的に10年。触媒栓は5年。もう少し使用できる可能性があるが、バッテリ液が減少したまま放置されていたのであれば、充分な電池容量が確保できなくなっている可能性がある。触媒栓のみ交換して様子を見た上で、バッテリ本体の交換は翌年以降に持ち越す事せる可能性もある。

  

― 「必要」ではなく「推奨」だった項目で、実施を決めた項目はありますか。

はい。オイルプライミングポンプの交換は、三重発動機の提案書では「推奨」でした。また、交換費用は約15万円と、比較的高価でした。しかし、最終的には交換を依頼することに決めました。

― 北川さんに質問です。オイルプライミングポンプは、どのような部品ですか。

 

オイルプライミングポンプ

(三重発動機 北川)はい。オイルプライミングポンプは、エンジン各部にオイルを行き渡らせるためのポンプです。非常用の発電機は、一般の発電機と異なり、何年も放置された状態から、いきなり全力で動作することを要求されます。エンジン内部でオイルが完全に落ちて、油膜が切れた状態で動作することになりますので、そのままではシリンダーにもピストンリングにも傷がつきます。それを防ぐのが、オイルプライミングポンプです。

― なぜオイルプライミングポンプの交換を「推奨」にしたのですか。

(三重発動機 北川)オイルプライミングポンプの交換を「必要」にするか「推奨」にするかについては、我々もかなり悩みました。理想論で言えば、交換が「必要」な部品です。しかし、かなり高価な部品であることも事実です。企業さんや病院さんが相手であれば、「必要」と言い切るところです。しかし、マンションの管理組合さんとなると、入居者の方々から集めた管理費でやり繰りする苦労を、どうしても想像してしまいます。運転時にエンジンの寿命を縮めるとはいえ、オイルプライミングポンプが動作しなくても、エンジンは動作します。そこで迷った末、今回は「推奨」として提案書を書かせていただきました。

― なぜ、「推奨」で、しかも高価なオイルプライミングポンプの交換を決めたのですか。

我々も悩みました。今回はこの故障騒ぎで我々も苦労させられましたから、この際しっかりと修理しておくことが必要だろうと思いました。

あとはやはり、「もし停電の時に非常用発電機が動かず、自分がエレベーターに長時間閉じ込められたら?」と想像すると、できるだけきちんとした修理をしておこうという気になりました。

■ 一番安いわけではなかった三重発動機を選んだ3つの理由

― 三重発動機の見積額は、他の4社の見積額と比較して、いかがでしたか。

 

信清副理事長

見積を依頼した5社中、最も提示金額が低かった業者は、三重発動機ではありませんでした。しかし最終的には、理事会の満場一致で、三重発動機に修理を依頼することに決まりました。

― なぜ、もっと安い業者があったにもかかわらず、三重発動機を選んだのですか。

一つ目は、技術的な説明の納得度が、群を抜いて高かったからです。最初に送っていただいた提案書といい、その後の電話での説明といい、三重発動機の説明には、曖昧な点が一切ありませんでした。また、三重発動機の見積には、交換する部品の一覧表と図面が添付されていたので、修理内容を一目で理解できました。そのような一覧表を添付してくれた業者は、他にありませんでした。

二つ目は、価格が明朗だったからです。実は理事の中に詳しい者がおりまして、各社見積書の部品の価格を調べさせてもらいました。妥当な価格を提示していたのは、5社中、三重発動機だけでした。他の4社は、たとえば15万円のポンプに、20万円から25万円の価格を付けていました。

三つ目は、対応全般がスピーディーで真摯だったからです。こちらから送ったメールにはだいたいその日のうちに返信がありましたし、常にこちらのためを思ってくれてる姿勢が、言葉からも態度からも伝わってきました。

三重発動機から提示された交換部品図面

■ 懸案だった発電機修理が無事完了

― 当日、修理にはどれぐらいの時間が掛かりましたか。

修理当日は、三重発動機の社員の方2名が、朝9時に到着されました。1時間の昼食休憩以外、ずっと作業をされて、試運転を含むすべての作業が終わったのは、夕方5時前でした。予定していた通りの時間でした。

― 再び北川さんに質問です。発電機の点検整備には、普通それぐらいの時間が掛かるものなのですか。

(三重発動機 北川)点検整備の所要時間は、当社では基本的に、お客様のご事情に合わせています。たとえば「4時間で点検整備を終えてほしい」というお客様であれば、必要な作業を4時間で終えられるだけの社員を、当社から派遣します。

サンヴェール横浜永田グランテラスさんの場合は、試運転時の騒音に考慮し、夕方5時前に作業が完了するスケジュールを提案しました。非常用発電機は、通常の発電機よりもエンジンの回転数が高いため、運転時に大きな音がするのです。

― 修理は無事終わりましたか。

はい。発電機は、三重発動機が推測していた通りの状況だったようです。作業は三重発動機から事前に説明を受けていた通りに進行し、まったく問題なく完了しました。

長い間懸案だったエレベーターの非常用発電装置の修理がようやく終わり、我々もホッとしています。

■ 作業完了後の報告書も詳しかった

― 修理完了後、三重発動機から作業報告書のようなものは提出されましたか。

はい。いただいた作業報告書が非常に詳しくて、驚きました。行われた作業が文章でわかりやすく説明されているだけでなく、交換前の部品と交換後の部品の写真が、すべて並べて掲載されていました。あれだけ詳しい報告者をいただければ、次の理事にもスムーズに引き継げます。

また、「作業報告書作成費」という項目が、見積書にきちんと入っていたことにも好感を持ちました。他の業者の見積書に、あのような項目はありませんでした。すべて「諸経費」に含まれてしまっているのだと思います。


 

 三重発動機から提出された作業報告書
 

― 北川さんに質問です。三重発動機では、お客様になぜこれほど詳しい作業報告書を提出するのですか。

(三重発動機 北川)それは、詳しい報告書があればお客様が便利だろうと、我々が判断しているからです。また、我々が嘘偽りなく仕事をさせていただいたことも、一目でご理解いただけるからです。

もともとこうした詳細な報告書は、官公庁からの要求で作成し始めました。三重発動機は、官公庁の発電機の点検・整備も多数受注しています。官公庁の仕事では、交換前と交換後の部品を並べて撮影した報告書の提出が、当然のように求められます。作業が正当に行なわれたかのご確認や、後任のご担当者への引き継ぎには、詳細な報告書が必要です。これは官公庁に限ったことではありません。それで、すべてのお客様にこのような詳しい報告書を提出するようになりました。

 

■ 発電機の修理が必要になった方へのアドバイス

― 発電機の修理が必要になった方に、何かアドバイスがあればお願いします。

今回5社から見積を取ってわかったのは、「きちんとした業者であれば、素人にもわかるように説明してくれる」ということです。

業者からの説明や報告の意味がわからなかった時は、「自分は素人だからわからなくて当然だ」などと思わず、わかるまで説明を求めることをお勧めします。それが業者の良し悪しを見分けるための一番良い方法だと思います。

 
本日はお忙しい中、貴重なお話を
ありがとうございました。
 

 


※ 取材日時 2011年2月
※ 取材制作:カスタマワイズ